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MAN WITH A MISSIONの3rdアルバム【Tales of Purefly】全曲解説とおすすめ3曲をピックアップ

MAN WITH A MISSION、マンウィズの3rdアルバム【Tales of Purefly】について、個人的な解釈を中心に紹介したいと思います。purefly という(設定上の)物質を巡る物語形式になっており、Kamikaze Boy 発案によるマンウィズらしさ全開のコンセプトアルバムです。

全13曲による物語、それぞれについて私なりに遠慮なく、ダイジェストで感想を並べたいと思います。

 

①tales of purefly

作詞 Kamikaze Boy / Jean-ken Johnny

作曲 Kamikaze Boy

美しいメロディから徐々にリズムが乗ってきて、カーテンが開くっていうよりトンネルに入っていくような、物語の序章にピッタリの曲調です。コンセプトアルバムでなくても、②evils fall との繋ぎが気持ちよく、一気に世界観に引き込まれると思います。

 

②evils fall

作詞 Kamikaze Boy / Jean-ken Johnny

作曲 Kamikaze Boy

ロック全開で激しく盛り上げて物語が走り出します。

 Run away right now

 Abandon this place with never looking back

「今すぐ逃げろ、この地を離れて二度と振り返るな」

ここからはじまる物語、ドキドキですよね。

 

③Wake Myself Again

作詞 Jean-ken Johnny

作曲 Jean-ken Johnny

曲調がガラッと変わって「決して誰も私を操ることはできない」という強い意志を感じさせる1曲です。タイトルを直訳すると「もう一度目覚める」ですが「再び覚醒する」みたいなイメージでしょうか。

ギターとサンプリングが暴れ回っているのですが、リズム隊のビートが曲全体のイメージを整えていて、聴いていて気持ちいい曲です。

 

④datebase(feat.TAKUMA)

作詞 Kamikaze Boy / Jean-ken Johnny / TAKUMA

作曲 Kamikaze Boy

ソニー・ミュージックレコーズへの移籍第1弾だったり、かねてから交流が深かった10-FEET(テンフィート)の TAKUMA が参加したことでも話題になったシングルですね。1回聴いたら覚えてしまうキャッチーなサビ、Jean-ken Johnny のラップ、効果的な日本語歌詞など聴きごたえ満点で、人生で「データベース」という言葉を聞くたびにメロディが頭の中を流れること確定です。ほぼほぼ、ダンスミュージックですね。

データベースの世界で生きる苦悩みたいなことを歌っていますが、物語の一部に溶け込んでいる感がすごいです。

 

⑤vitamin 64

作詞 Jean-ken Johnny

作曲 Jean-ken Johnny

ビタミン64って何?っていうのが気になりますよね。読み方は「ビタミンシックスフォー」かな?個人的には64という数字は2の6乗くらいしか連想できませんが、何かあるのでしょう。

作詞した Jean-ken Johnny も気に入っているというフレーズ

 we're just God's junk of art

「我々は神が作ったガラクタ(作りそこない?)」

これがあまりに深すぎる、ミディアムテンポの1曲です。かなり前からあった曲のようですが、今日にたどり着くために生きてきたんだ、というメッセージがピッタリとハマります。

 

⑥higher

作詞 Jean-ken Johnny

作曲 Jean-ken Johnny

Jean-ken Johnny によるアッパーチューンで、ギターのリフレインが印象的です。今はしゃがみ込んで助走すらできていないけど、ここから大地を蹴って羽ばたこう!という勇気がもらえます。

軽やかな曲調ですが、途中でとんでもないラップが入り、一緒に歌うのをあきらめてしまいます。マンウィズには欠かせない名曲だと勝手に思っていて、これが1番好きっていうファンも多いんじゃないかな?

 

➆Emotions

作詞 Kamikaze Boy / Jean-ken Johnny

作曲 Kamikaze Boy

正直なところ、1曲だけで聴いたり、ベスト盤で聴くとしっくりこない曲なんですが、このアルバムの⑥higher の次に位置することによって、輝くと思っています。決してPOPではないですが、ドラマチックな構成のアルバムの中で、この曲自体もドラマチックなメロディなので存在感は抜群です。ファンの間でも人気が高いですよね。

 

⑧whatever you had said was everything

作詞 Jean-ken Johnny

作曲 Jean-ken Johnny

Tokyo Tanaka が高らかに、気持ちよさそうに歌い上げるスローバラードです。タイトルだけを直訳すると「あなたが言っていたことが全てだった」みたいな、ちょっと反省の色が見えそうですが、歌詞全体を読んでみると「もう迷うことはない」という確信を得ている歌です。

 

⑨When My Devil Rises

作詞 Jean-ken Johnny

作曲 Jean-ken Johnny

永井豪氏の代表作、デビルマンの世界観をマンウィズ節全開で歌ってみました的な曲です。破壊的な世界へのカウントダウンって感じですが、とにかく攻撃的なメロディがカッコいいですね。説明不要、聞けばわかるでしょ?と言わんばかりの勢いです。

 

⑩Searching life

作詞 Kamikaze Boy / Jean-ken Johnny

作曲 Kamikaze Boy

語り合いのようなシーンからスタートして、レトロカントリー調の曲がはじまります。出だしが出だしなので油断していたら、最初聴いた時はビックリしましたね。良い意味でアコースティックギター1本で、他のアーティストでもリリースできそうな曲です。

【Tales of Purefly】を表現するにあたって、かなり重要なポジションを占めている曲です。

 Searching life , you're braving in my soul

 Cracking time , I'll struggle in my role

「生きがいを求めているあなたは勇敢で」

「時代の狭間で、私は私の役割を演じるだけ」

何回歌詞を見ても、良い日本語訳(和訳)が思い浮かびませんが、コンセプトアルバムの発案とこの曲のアイデアはセットになっていたんじゃないでしょうか。

 

⑪your way

作詞 Jean-ken Johnny

作曲 Jean-ken Johnny

シングル④datebase(feat.TAKUMA)のカップリングとして発表された曲ですが、個人的な感覚としては、⑨When My Devil Rises とセットになっているイメージです。印象的なリフでストレートなロックが突き刺さります。「明日なら届く 世界は変わるはず」という歌声が、変わりたい想いをカッコよく応援してくれます。

 

⑫babylon

作詞 Kamikaze Boy / Jean-ken Johnny

作曲 Kamikaze Boy

3部構成の壮大な1曲です。この物語のクライマックスになっており、バビロンを舞台にして The last final war が狼煙を上げ、自分達を取り戻すことになります。3部に向かって自然に、しかし大胆にテンポが落ちてアルバム全体像を表している組曲になっています。⑩Searching life もそうですが、メッセージや楽曲に対して、マンウィズらしい新しい挑戦を感じます。

 

⑬Dancing On The Moon

作詞 Jean-ken Johnny

作曲 Jean-ken Johnny

エピローグのような曲でアルバムが完結します。「僕はもうすぐ消えてしまって、月に行って飛び跳ねるよ」といったイメージでしょうか。purefly を巡る物語はロマンチックに幕を下ろします。1曲1曲を楽しむこともできますが、1枚をじっくり聴いた感動があるのもコンセプトアルバムの魅力ですね。

 

ダウンロード版はこちら

 

このアルバムから、私なりに3曲をピックアップします。【Tales of Purefly】は勝手に悩ましいです。②evils fall、⑩Searching life のように素晴らしい曲もあるのですが、自分が作るマンウィズのお気に入りリストにはちょっと馴染まないかな?って感じですね。曲として独立しているものが中心になってしまいます。

④datebase(feat.TAKUMA)

⑥higher

⑨When My Devil Rises

いかがでしょうか。マンウィズ3作目の解説ですが、このアルバムは難しいですね。時間が経ってみてイメージが変わったり、解釈に任せている部分も当然あるので、改めて何度も聴ける名作だと思います。これを世界に向けて発信していることがすごいですよね。