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【鑁阿寺】鎌倉・室町時代から続く国宝寺院で、心穏やかにお参り

栃木県足利市にあります、鑁阿寺(ばんなじ)を紹介します。約40,000平方メートルの広大に敷地に、真言宗大日派の本山として地元の方々にも愛されている寺院です。

あなたが栃木~群馬、両毛エリアでお参り、初詣、寺院巡りを検討しているようでしたら、参考にしてもらえると幸いです。

鑁阿寺本堂(下写真)は、2013年(平成25年)に国宝と指定されました。通常お参りをする際は、この本堂に向かって行うことになります。鎌倉時代の前半で建てられていますが、再建の際には、当時としては珍しい、禅宗様式を取り入れて改修したことでも有名です。

1196年(建久7年) 足利義兼により建立

1299年(正安元年) 雷火焼失後、足利貞氏により再建

元々は平安時代から、足利氏が邸宅として使っていた敷地だったようです。足利貞氏は足利尊氏(室町幕府初代将軍)の父ということで、歴史的な繋がりを感じますね。「日本の名城百選」にも選ばれています。

本堂に続く途中にあるのが、下写真の国重要文化財である鐘楼(しょうろう)です。本堂に続き、同じく1196年(建久7年)の創建です。梵鐘(ぼんしょう)は、江戸時代の再鋳ですが、歴史的価値から戦争時の供出を免れたようです。

下写真は、同じく国重要文化財の一切経堂です。足利義兼が妻の供養のために創建したと伝えられています。現在の経堂は、1407年(応永14年)に足利満兼によって再建されました。内部は一般公開されていませんが、私が訪問した際は、室町幕府歴代将軍坐像を特別公開していました。

県指定文化財の多宝塔(下写真)です。足利義兼が創建して、現在の多宝塔は、1692年(元禄5年)に桂昌院尼(徳川5代将軍綱吉の母)が再建したと伝えられてきましたが、相輪(頂上の飾り)を調査したところ、1629年(寛永6年)銘のものが発見され、さらに再建時代が古くなるようです。

「足利」という名前をたくさん紹介しましたが、ほとんどが足利尊氏が室町幕府を立ち上げる前、鎌倉時代の話です。800年以上の時間を巻き戻して、ざっくり解説しました。日本を武士社会の幕開けから見守ってきた鑁阿寺、壮大な時空を感じられるのではないでしょうか。

 

初詣の時期は、あまり大きくはありませんが、誘導付きの無料駐車場があるので気軽に立ち寄りやすいと思います。樹齢650年の大銀杏もあるので、紅葉の時期もおすすめですね。

足利市は「東の小京都」とも呼ばれ、古くからの街並みや歴史的な建造物も集まっている観光スポットです。日本最古の学校と言われる足利学校、夜景もキレイな織姫神社~織姫公園、あしかがフラワーパークなども一緒に、ぜひ足を伸ばしてみては。

 

真言宗金剛山 鑁阿寺

〒326ー0803 栃木県足利市2220

JR両毛線 足利駅から1km(徒歩で約12分)

あしかがフラワーパークから8km(車で約20分)