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氷室京介「勝手に」おすすめアルバムランキング

氷室京介のおすすめしたいアルバムを、個人的なランキングで紹介します。おすすめばかりで随分悩みました。ベスト盤、ライブ盤は除いてオリジナルアルバムから選んでいます。

 

・ボウイロスを救っていた「オレがロックだ」期

・オリコンチャートの常連だったスマッシュヒット連発期

・渡米してますます露出が減ってカリスマ性アゲ期

・やりたいことを追及した発酵熟成期

どの時期の氷室京介、ヒムロックもカッコいいですね。早速ランキングです。


1位 NEO FASCIO


いきなりランキング1位からですが、ほとんど迷わずに決定です。このアルバムを選ぶヒムロックファンは多いんじゃないかな。30年前のアルバムを今聞いても、まったく古さを感じないのがとにかくすごい。
ヒムロックの「こんなコンセプトアルバムを作りたい」というビジョンと、佐久間正英のマネジメントが、ガチャン!とハマった名作です。「新しいファシズムの脅威」という重く厚いテーマですが、1曲1曲が力強さを持っていて思わず引き込まれます。

(反対意見もありますが)中盤のPOPな曲たちが、現実世界とのバランスを取ってくれている気がして救われます。全編良いのですが、ラストから2曲の「CALLING」が最高です。何回聞いたかわかりません。中学生の私はヘモグロビンが震えていました。

 

 

2位 IDEA


正直なところ、ほとんどの曲で詩がイマイチなのですが、全編ギターサウンドが文句なしにカッコいい!洋楽を聞くような感覚で最初から最後まで聞けます。シングル2曲もいいですが、1曲目「Re・born」~2曲目の「SWEET MOTION」が導火線と起爆剤の役割になっているので、何回転でも連続で聞けます。ドライブ用に選ぶならコレ、困ったらコレ!みたいなハイウェイが似合う1枚です。

「渡米して、こんなアルバムを作りたかったんだ!」というヒムロックの意思を感じますが、あまり売れなかったのが残念です。これからも2位までは、私のランキングは変わらないと思います。

 

 

3位 IN THE MOOD


ここから7位までは結構悩みました。
「WILD ROMANCE」が大黒柱となり、アルバム全体を支えているイメージです。聞きはじめたときは「IDEAの方がストレートなロックアルバムで全然いいなぁ」と思っていましたが、途中で照明が落ちるかのように流れるバラードが非常に素晴らしく、大人ロックなアルバムだと思います。

 

 

4位 BORDERLESS


ジャケットがガン見するほど素敵ですね。1位の NEO FASCIO も、幼児が見たら泣いちゃいそうなインパクトある原色デザインで良いのですが、BORDERLESSは「らしくないほど」健康的な爽やかさです。
ヒムロックの作曲ではありませんが、ラスト「Safe and sound」がシビれます。アルバムとしては、骨太ロックの前半と聞かせる後半に完全に分かれているアルバムです。それらがバラバラにならないように、最後の2曲がうまく回収してまとめている構成ではないでしょうか。2020年現在、最後のオリジナルアルバムです。ステージは引退しましたが、次にアルバムを作るとしたらどうするのかな?と心配するくらい完成しているイメージです。

 

 

5位 MELLOW


評判やコメントをちらっと見る限り、ファンの間でも好き嫌いが分かれるアルバムです。私自身も好きな時期とそうでもない時期がある、そんな印象です。幕の内弁当のような優しい味が並んでいるので、ひとりっきり炎天下ドライブには向かないですね。beat haze が直後に発売されますが、1枚にまとめても面白かったんじゃないでしょうか。
ふわふわ白い雲のようなバラードが中心のアルバムですが「SILENT BLUE」のグルーヴ感が雲を突き破っていて「あぁ、今日このアルバムを聞いて良かったなぁ」とリフレッシュしてくれます。

 

6位 FLOWERS FOR ALGERNON


ソロデビューアルバムです。人気絶頂のボウイが解散した当時、私はまだ中学生でした。「ボウイロス」なんて言葉は発明されていなかったけど、全国の中高生を救った1枚になりました。おそらく。
日本のロック史、音楽ビジネスを変えたボウイ。その殻を壊そうと戦ったような明るいポップな曲が多いのですが、良くも悪くも「布袋寅泰のアレンジってすごい影響だったんだな」と感じてしまいます。
そんな中でも「ROXY」は詩・曲ともに、あっけらかんとしていて好きですね。


7位 SHAKE THE FAKE


大ヒットした Memories Of Blue の次でしたが、私はこっちの方が圧倒的に好きです。とても真面目に、60分のバラエティ番組を作ったかの印象で「どうすれば自分もみんなも納得がいくかな?」と、ヒムロックが悩んだことを察することができるアルバムです。三角関数のグラフのように、一定の枠の中で暴れてる印象ですね。
「TRUE BELIEVER」で締め括りますが、アルバムのラストソングとしては最高ではないでしょうか。


8位 beat haze odyssey


7曲入りのミニアルバムに属するのでしょうが、内容はとても充実しています。1曲目の「OUTSIDE BEAUTY」のような曲があと3曲入って、アクセル全開のフルアルバムになっていたら、もっと売れたのではないでしょうか。


9位 Higher Self


サードアルバムは、私が高校生だったこともありメチャクチャ聞きましたね。バンドサウンドをあえて投入することで、水を得た魚のように泳ぎ回っているイメージです。ライブで定番の「WILD AT NIGHT」がバンドっぽいけど、ボウイとは一味違うよっていう「チーズケーキとレアチーズケーキって全然違うじゃないか」って印象です。


10位 MISSING PIECE


まるで氷室京介の名刺のような「STAY」で幕を開けるアルバムですが、バラエティに富んでいて楽しめます。誰かに「氷室京介ってどんなアルバム出してるの?」って聞かれたら、このアルバムをアタマから聞いてもらえればいいかもしれません。1曲1曲がとてもとても丁寧に作り込まれていると思いますが、エンディングにパンチがないだけで、こんなに下位になってしまいました。


11位 Memories Of Blue


大ヒットした「KISS ME」が入ったアルバムということで、とにかく売れましたね。氷室京介でなきゃ歌えないようなバラードやミディアムもいろいろ揃っていて、11位だけど文句なしの内容です。
男性から見たパルコのような存在感で、華はあるけどなんとなく思い入れがないアルバムです。そんなデータはありませんが「このアルバムが1番好き」っていうヒムロックファンは少ないんじゃないかな。


12位 Follow the wind


私の場合、車で聞くことが多いので12位になってしまいました。そういう意味では可哀想ですが、新しい音楽に挑戦している姿勢に心打たれる作品です。
155㎞直球シングル「claudia」が名曲ですが、キライな曲もなく、全編通して聞ける飽きないアルバムです。ランキングだと最下位になってしまうのが自分でも不思議です。


そんなこんなで、氷室京介アルバムランキングでした。アルバム1枚で1曲だけのコメント、と自分にリミッターをかけないと永遠に書き終わらなかったと思います。いかがでしたでしょうか。